『ワンピース』『ゲゲゲの鬼太郎』『ドラゴンボール』など、時代を代表する人気アニメを数多く生み出してきた東映アニメーションが、新しい発想を持つクリエイターと100年続くアニメ企画を発掘するために、「東映アニメーション 100年アニメプロジェクト」を始動いたします。年齢、性別、経歴などを問わず、オリジナルのアニメ企画を一般募集いたします。東映アニメーションがアニメ企画を一般公募するのは、60年以上の歴史の中で初の試みです。

 

当プロジェクトは、アニメの企画を募集する3種類のコースとクリエイター&製作プロデューサーを募集するコースの全4種類となっております。これまでにアニメや映像製作の経験がない未経験者でも挑戦し易い、アイデア重視の「コースA:だれでもアニメコース」、アニメなどの映像製作経験者の方を主な対象とし、アイデアだけなく企画の完成度も重視する「コース B:プロでもアニメコース」、「一休さん」を自由な発想でリメイクする「コース C :みんなでリメイクコース」となります。どのコースも大賞を受賞した企画はTVアニメーションやWEB配信、劇場公開など企画にあわせ幅広くメディア展開を予定しています。

 

■各コースの概要(コースA、B、C)
●各賞と賞金
各コース毎、厳正なる審査の上、大賞には賞金 100 万円、優秀賞には賞金 50 万円、
奨励賞には賞金 30 万円を贈呈いたします。

 

●募集期間
2019年6月6日(木)15時から 2019年9 月30日(月)15時まで

 

●受賞発表
2020 年 4 月23日(木)(予定)

  

【コース A:だれでもアニメコース】 
●概要
あなたのオリジナルアニメ企画を東映アニメーションがアニメ化します。
これまでの漫画やアニメ、映像製作の経験は問いません。
企画の完成度の高さより、光り輝くあなただけのアイデアを重視します。
大賞を受賞した企画は、TVアニメーションやWEB配信、劇場公開など企画にあわせ幅広く展開する予定です。

 

●応募資格
アマチュアの方や学生の方、現在第一線で活躍されるプロの方まで、ご自由にご応募いただけます。 応募者の年齢、性別、経歴などは問いません。なお、20 歳未満の方は必ず保護者の同意を得たうえで、ご応募ください。

 

  

【コース B:プロでもアニメコース】 
●概要
長期に渡り多くの地域、たくさんの人に愛されるアニメ企画を募集します。
あなたのこれまでの経験を活かした、すぐにでもアニメ製作を開始できるような
完成度の高いアニメ企画のご応募をお待ちしています。
大賞を受賞した企画は、TVアニメーションやWEB配信、劇場公開など企画にあわせ幅広く展開する予定です。

 

●応募資格
アニメーションを含む映像作品や文芸作品に携わった経験がある方向けのコースですが、
アイデアや企画の完成度に自信がございましたら、年齢、性別、経歴などは問いません。
なお、20歳未満の方は必ず保護者の同意を得たうえで、ご応募ください。 

 

 

【コース C :みんなでリメイクコース】 
●概要
東映アニメーション原作のアニメ作品のリメイク企画を募集します。 対象となる作品は「一休さん」です。
大賞を受賞した企画は、TVアニメーションやWEB配信、劇場公開など企画にあわせ、
各種メディア上での展開を予定しています。
世界観やコンセプトに制限はありません。自由な発想で「一休さん」のリメイクアイデアをお考え下さい。

 

●応募資格
アマチュアの方や学生の方、現在第一線で活躍されるプロの方まで、ご自由にご応募いただけます。 プロ、アマ、応募者の年齢、性別、経歴など一切の制限はございません。 なお、20 歳未満の方は必ず保護者の同意を得たうえで、ご応募ください。

  

 

【コース D :クリエイター&製作プロデューサー募集コース】
●概要
東映アニメーションが製作プロデューサーとクリエイターを募集します。
これまで培った経験をぜひ東映アニメーションの作品で活かしてください。
(応募資格は、募集業務の経験がある方です。作品・プロジェクト単位での業務委託契約になります)
 

・募集業務
①製作プロデューサー ②演出 ③アニメーター ④美術デザイナー(背景員) 

 

・契約形態について
作品・プロジェクト単位での業務委託契約

 

・応募資格
20歳以上で募集業務の経験者の方 

 

・委託予定者数
 ①~④ 若干名 

 

・応募受付期間
2019年7月1日(月)~2019年8月31日(土)当日消印有効

 

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各コースの詳細については、下記の公式HPをご確認ください。

 

【「東映アニメーション 100年アニメプロジェクト」公式HP】

 

公式HP:https://toeianim-100p.jp/

 

【「東映アニメーション 100年アニメプロジェクト」公式Twitter】

 

公式Twitter:@toeianim_100p

 

■代表取締役社長・髙木勝裕 インタビュー

 

「東映アニメーション 100年アニメプロジェクト」の立ち上げに伴い、東映アニメーション代表取締役社長・髙木勝裕が、インタビューで今回のプロジェクトに対する思いや、これからのアニメについて語っています。

100年続く息の長い作品を――。創立60周年を経て、新たな試みとして「東映アニメーション 100年アニメプロジェクト」を立ち上げました。アマチュアからも広く作品を募るこのプロジェクト。その狙いや昨今のアニメ界を取り巻く現状、そしてアニメ界の未来を、東映アニメーション代表取締役社長・髙木勝裕が語りました。

 

――本プロジェクトを実施することになったきっかけをお教えください。
アマチュアからの募集も含め、今回のように広くアニメ企画を公募するのは東映アニメーションにとって初の試みです。 
いま社内でも多くの企画が出ていますが、それ以外にも、これまで弊社になかったような新しい視点の企画が生まれることを期待して、外の人の力を借りていこうと考えました。 

 

具体的には「どこかで見たことがあるな」「何かに似ているな」と感じさせない作品です。うまい、下手ではありません。こんな発想があったのか、と驚きを感じさせる内容をお待ちしています。
映像の技術は日々進化しています。だからこそストーリーの大事さが浮き彫りになってくるのです。

 

 

――プロジェクトのテーマ「100年アニメ」に込められた思いはどのようなものですか?
弊社の代表的アニメである「ドラゴンボール」シリーズが34年、「ワンピース」が20年、「プリキュア」シリーズが16年続き、いまもこれらの作品がヒットの前線にいます。時代背景によって設定などを変えていく必要があると思いますが、良い作品であれば長く続いていくはずです。
テーマ「100年アニメ」には、細かい変化はあっても100年継続するタイトルを進めていきたいという思いが込められています。

 

 

――髙木社長が考える「長く続くアニメの定義」とはどのようなものでしょうか?
それは私も知りたいところですが。ひとつ言えることは時代にあった作品を作り続けること。同じタイトルの作品でも、その時々の価値観や時代背景を考慮して柔軟に対応していくことが大事だと思います。

 

 

――今、アニメ業界はどのような状況にあるとお考えですか?
本音を言えば、世に出ていく作品数に対してヒット数が少ないと感じています。制作にお金のかかるアニメ作品からどうやって利益を出していくか。それには作品の二次利用を成功させるかどうかが鍵になります。 
厳しく言うなら、制作側が満足のいく作品ができたとしても、世間の目に触れる機会がなければ自己満足で終わってしまう。確かに技術の進歩によって、個人でもアニメ制作ができる時代にはなりました。しかし、多くの人を巻き込むことで作品はできあがっていくものだと考えています。 
ですからアイデアをお持ちの方には、本プロジェクトをぜひ、活用してほしい。私たちには作品を成功させるための、長年培ってきたノウハウがあります。海外進出も視野に入れ、しっかりとバックアップしていきたいですね。

 

 

――受賞作品は海外展開もありうると?
そうですね。東映アニメーションは日本だけでなくアメリカ、ヨーロッパ、アジアにそれぞれ拠点を持っています。昨年末に公開した「映画 ドラゴンボール超 ブロリー」は、日本はもちろん、それ以上に海外で大きなヒットとなりました。受賞作品は世界規模での展開を考えていきたいですね。

 

 

――現在どのようなアニメが多くの人々に愛されるのでしょうか?
大ヒットにつながる作品に共通するのは、どのような層にも受け入れられる内容です。アニメに興味のない人たちでも「ちょっと見てみようかな」と思わせる、間口の広い作品が求められています。 
私が東映アニメーションに入社したころは「アニメは子どものもの」というのが常識でした。それが時代とともに視聴者層が広がっていきます。性別ごとにターゲットを分けた「男女別作品」も、いまでは少なくなりました。アニメの社会的地位は大きく変わりましたね。昔と比べ、劇場公開作品が増えたことにもあらわれていると思います。

 

 

――具体的にはどのような変化を体感してきましたか?
私が入社して間もないころに、鳥山明先生原作のアニメ「Dr.スランプ アラレちゃん」がヒットしました。それ以前は、ヒロインは金髪で目がぱっちり、きれいな服を着ているのが“お決まり”でした。
ところが本作の主人公・則巻アラレは紫色の髪にメガネ、カジュアルな帽子をかぶっている頭身が低い女の子。当時の常識から外れた見た目でしたが、いざ放送してみると作品がヒットし「これが当たるのか」と驚きを隠せませんでした。
「週刊少年ジャンプ」に連載していたこともあり、男性向け作品として舵を取りましたが、放送が始まると女の子からも多くの支持を受けました。“常識”に当てはめて動いてみたら、意外な結果が待っていた(笑)。

 

 

――まさに、アニメの常識が大きく変化した瞬間ですね。
それから10年ほど経ち、次はアニメ「美少女戦士セーラームーン」が女の子の間でブームになりました。“女の子たちの戦隊もの”も当時としては衝撃的でした。「時代の当たり前」を変える力を持つ作品。その目新しさが多くの人の目を引くのかもしれません。

 

 

――新元号・令和を迎え、新たな価値観の作品が生まれる日はやってくるでしょうか?
遠い話ではないと思います。固定概念にとらわれず新たな想像力で企画を生み出してほしいですね。むしろこれまでアニメ業界に関わってきていない人のほうが、損得や過去の成功例を気にせず自由に発想できるのでは。どんな斬新な企画が寄せられるのか、いまからとても楽しみです。

東映アニメーション 代表取締役社長 髙木勝裕

 

たかぎ・かつひろ/57年生まれ。

 

東映シーエムを経て80年に東映動画(現・東映アニメーション)に入社。

 

主に版権事業を担当し、12年に代表取締役社長に就任